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ZEH-Mの高層は15件、低・中層は158件

環境共創イニシアチブ(SII)と低炭素社会創出促進協会は、経済産業省の省エネルギー投資促進に向けた支援補助金「2018年度ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業のうち高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)実証事業(高層ZEH-M実証事業)」と、環境省の「2018年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金 ZEH化による集合住宅(低層・中層)における低炭素化促進事業(低・中層ZEH-M支援事業)」の交付決定状況を公開した。

6層以上の高層ZEH-Mは、高層ZEH-M実証事業の対象となり、補助事業はSIIが執行した。申請は住棟単位。SIIは申請書類を審査の上、申請者に事業内容などのヒアリングを実施して採択案件を決定した。

採択事業の15件はいずれもZEH-M Oriented(ゼッチ・マンション・オリエンテッド)。ZEH-M Orientedは、再生可能エネルギーを加味しなくていいが、その他はZEH-Mの要件を満たす必要がある。1次エネルギー消費削減率(住棟評価、再エネを除く)は、25~30%が最多の7件。種別を見ると、賃貸物件の採択事業は1件のみだった。
 

2018年度「高層ZEH-M実証事業」交付決定事業一覧(資料:環境共創イニシアチブ)



高層ZEH-M実証事業の補助要件は、集合住宅におけるZEHロードマップの「ZEHの定義」におけるZEH-M Oriented以上の水準を達成していることなど。
 

集合住宅におけるZEHの定義と目指すべき水準(資料:資源エネルギー庁)



低・中層ZEH-M支援事業と共通の補助要件は、建築物省エネ法7条に基づく省エネルギー性能表示(BELSなど、第三者認証を受けているもの)を、原則として申請初年度の事業完了までに取得・提出し、BELSを活用した営業広報を行うこと、ZEHデベロッパーが関与する事業であることなど。

ZEHデベロッパーとは、2030年までの中長期のZEH-M普及に向けた取り組みがあり、ZEH-M開発支援の体制を有する法人をSIIが定め、公募、登録、公表するもの。ZEH-Mの案件形成の中心的な役割を担うマンションデベロッパー(D登録)と建築請負会社(C登録)の2つの種別がある。2019年1月21日時点の登録数は37件。


低・中層ZEH-Mは?

住宅用途部分が5層以下のZEH-Mは、低・中層ZEH-M支援事業の対象で、支援事業は低炭素社会創出促進協会が執行した。

低・中層ZEH-M支援事業の交付決定棟数(住棟)は158件で、ZEH-Mは33件、Nearly ZEH-Mは119件。再生可能エネルギーを含む1次エネルギー消費削減率は80%以上が104件で全棟数の6割以上を占めた。

 

低・中層ZEH-Mの定義と交付決定棟数(住棟)(資料:低炭素社会創出促進協会)


 

低・中層ZEH-Mの交付決定事業の住棟規模(資料:低炭素社会創出促進協会)



低・中層ZEH-M支援事業の補助要件は、住宅用途部分の階層数が1~3層の集合住宅は「ZEH-Mの定義」におけるNearly ZEH-M(ニアリー・ゼッチ・マンション)を、4~5層の集合住宅はZEH-M Ready(ゼッチ・マンション・レディー)を達成していることなど。なお、4~5層の集合住宅で一定条件を満たす場合に限り、ZEH-M Orientedも補助対象とする。

資料はSIIのホームページからダウンロードできる。


(日経 xTECH「省エネNext」公開のウェブ記事を転載)

 

 


 

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